■江崎浩司/ヤコブ・ファン・エイク/≪笛の楽園≫
…… レビュウを集めて …… 
 
     第4集 レビュウ
 

 
 
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 RECORD GEIJUTSU 特選盤





  [録音評] レコード芸術20198年4月号より
 
●楽器はいろいろ変わるが全曲リコーダー・ソロで
 他の楽器は入らない。リコーダーは残響によって定位が
 不安定になりやすい楽器であるが、適度な残響を取り込
 みながら巧みな処理で安定した定位を維持している。
 基本的に低域がない楽器なので楽器の直接音の周波数
 レンジは狭いが、環境成分まで含めるとやはり帯域の
 広いスピーカーのほうが実在感が出るようだ。
 
              (峰尾昌男

 
 
   
~レコード芸術 2019年4月号 【新譜月譜  音楽史】より~

  特選盤  推薦     美山良夫 
 
 着実な歩みをつづけるヤコブ・ヴァン・エイクの《笛の楽園》全曲録音。
第3集までの素晴らしい演奏を想起しつつ比較をしても、この第4集は一段と輝かしいディスクになって
いるようである。それは、冒頭にその順番が巡ってきた〈涙のパヴァーヌ〉の、難度の高いテクニックを
要求するディミニューションや、3トラック目に現れる〈美しき娘ダフネ〉の、1本の笛からここまで
できるのかと感嘆するしかない圧倒的な音楽的展開に起因している。
リコーダー・ファンにとってはたいへん馴染み深い作品であり、かつては野獣的技巧あるいは楽天的音楽
づくりで演奏されてはきたが、江崎浩司による演奏はそれらとはまったく異なり、技巧と華麗さのなかに
音楽が貫流し、瑞々しい感性が細部にまでしみこんでいる。

 カッチーニの有名なモノディー歌曲による〈アマリリうるわし〉は再登場の曲であるが、ここでは音域の
低さも手伝って、落ち着いた、内省的とも言える表情をもった変奏になっている。10分を超える演奏を、
音楽的持続を弛緩なく保つ力量にも感服させられた。

また、いままでのディスクについても指摘してきたが、スコットランド由来の曲にはそのイメージに近い音
の笛を使うなど、曲ごとにその個性を際立たせる楽器の選択も見事である。作品の背景や由来に関する蘊蓄
や想像力ある仮説もまた《笛の楽園》への関心を広げ、江崎浩司のディスクを手にするときの楽しみである。

 
   
  特選盤  推薦     矢澤孝樹 
 
 16,19,23,12。 現在、第4集まで到達した江崎浩司の歴史的プロジェクト、
 エイクの《笛の楽園》全集録音の各巻収録曲数である。

 つまり第4集は曲数が少ない。それだけ長大な変奏曲が多い。この全集録音はオリジナルの番号順収録
だが、〈涙のパヴァーヌ〉〈美しき娘ダフネ〉〈アマリリうるわし〉は既出曲の別ヴァージョンで、3曲の
演奏時間はそれぞれ約15分(!)、9分、10分半。無伴奏曲として驚くべき長さで、J.S.バッハの無伴奏曲で
すら匹敵するのは〈チャッコーナ〉くらい。ジョン・コルトレーンが《マイ・フェイヴァリット・シングズ》
や《インプレッションズ》を繰り返し演奏しては長大化してゆくのを思わせる。〈カリヨン〉が何種類もある
のも最近出たコルトレーン『ザ・ロスト・アルバム』の大量の別テイクを連想させる。

 今回も9種類の笛が登場、〈スコットランドの歌〉のバンブー・フルートなど楽しいが、そのようなわけで
変奏自体に耳が行く。〈涙のパヴァーヌ〉〈ダフネ〉の後半など息を呑むばかりの超絶技巧。
解説の木幡一誠氏がチャーリー・パーカーを引き合いに出しつつ、コード・チェンジ基本のビ・バップとの
本質的違いに注意を喚起されているのは至言だが、先程から言及しているコルトレーンのモード(旋法)・
ジャズ的プレイ、たとえば《I want to talk about you》の驚異的な無伴奏ソロなどとの時空を超えた響き
あいを感じずにはいられない。当全集企画、今回も絶好調。

 
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  [録音評] レコード芸術2017年8月号より
●リコーダーの楽器イメージが自然な大きさに
まとまり、聴き手と演奏者の自然な距離感が伝
わる優秀録音。録音会場の上質な余韻を活かす
ことによって、単旋律ながらハーモニーを感じ
させることにも注目したい。
計18本のリコーダーそれぞれの音域、音色の
違いが鮮やかに浮かび上がり、ショームなどリ
コーダー以外の楽器がもたらす変化も聴き手の
耳を心地よく刺激する。(山之内正)
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  [録音評] レコード芸術2018年4月号より
●全17トラック、10種類にも及ぶ楽器の
音色を聴かせるが、2016年9月と2017
年3月に分けて、ほぼ同一条件で収録されたと
想像する。録音会場の十分な響きを得てかなり
長めの残響が選択されているようだ。
 ほぼ中央にしっかりと位置し、音色が楽器に
よりそれぞれ異なるため、その響き感は奥行き
に寄与したり、広がりに寄与したりと、音色の
違いが味わえる。(石田善之)
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  [録音評] レコード芸術2018年9月号より
●はっきりくっきりしたサウンドは、強いイン
パクトを残した「空飛ぶ笛」を思わせ、演奏に
近く座して聴く趣の録音だが、ここでは長めの
残響が取り込まれてナチュラリティのある佇ま
いが魅力満点。持ち替えられる笛の違いも十全
である。
眼前の演奏を聴くイメージでありながら、音像
にほどよい膨らみのあるリアリティを感じさせ
る仕上がりになっている。(神崎一雄)
 
 



 
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